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【アラベスク】  第10章 カラクリ迷路



すごく大雑把な [ あらすじ ]




  岐阜へ向かった美鶴(みつる)。そこで彼女は、自分が望まれて産まれたのではないという事実を知る。
 自分はこの世の中にとって、予定外の存在だという事か。気落ちするというよりも投げやり的な冷めた感情で戻ってきた美鶴を待っていたのは瑠駆真(るくま)だった。
 一緒にラテフィルへ行こう。自分はラテフィルの王族だから、美鶴に不自由はさせない。美鶴を幸せにできると誘う瑠駆真。副会長である廿楽(つづら)華恩(かのん)に喧嘩を売り、もはや自分と美鶴は唐渓にはいられないのだからいっその事退学してラテフィルへ行こうと言う瑠駆真に、美鶴は逃げるのかと責めるような言葉を投げつけて部屋を飛び出してしまう。
 自宅謹慎や父親の存在、瑠駆真の申し出に頭の混乱する美鶴は、ついに霞流(かすばた)慎二(しんじ)に頼ってしまう。夜の埠頭で霞流に好きだと告白をしてしまう美鶴。だが霞流はそんな美鶴を侮蔑する。美鶴の告白を上辺だけの薄っぺらな感情だと落胆し、そのように見られていた事に対する怒りの捌け口として、美鶴を夜の繁華街へと連れて行く。それまでの清楚で洗礼された姿とは違う、淫らで艶かしい本性を見せ付けられて驚く美鶴。
 一方、瑠駆真にこっぴどく扱われた華恩は当て付けとばかりに自殺未遂を起こす。教頭の浜島(はまじま)は美鶴と瑠駆真の退学処分に向けて動き出す。
 美鶴と瑠駆真はこのまま退学してしまうのか。二人はそのままラテフィルへ行く事になるのか。(さとし)はそれを黙って見ているだけなのか? 美鶴の恋は、今度もまた実らないのか?
 再び殻に閉じ篭ってしまいそうになる美鶴を、救ってくれる人はいるのでしょうか?







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